★イベントレポート「なぎさブラスゾリステンコンサート第12回」2016年7月8日(金)開催

レポート3レポート2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当ホールの情報発信ボランティアによるレポートです。イベントの雰囲気や感想を発信する活動をしています。

 日本を代表する金管、打楽器のトップレイヤーたちが、今年も逗子にやってきた。ワクワクしながら席に座る。舞台の照明が明るくなると、ファンファーレを合図のように、セイルが風を受け、ヨットが葉山マリーナを出航するようなイメージのおおらかな気持ちになる曲 、和田薫氏作曲の≪海によせる3つの断章―金管アンサンブルと打楽器、ピアノのための―よりⅠ出港≫でプログラムが始まった。トロンボーン奏者・池上亘氏の、軽妙洒脱な語りはひとつの名曲のようだ。観客は、いつのまにか舞台に引き込まれていく。ショスタコーヴィチの≪祝典序曲≫の次は、テレビ番組の‘徹子の部屋’をもじった~サトシの部屋~パフォーマンス。黒柳徹子の役には、トロンボーン池上亘氏、ゲストは、バストロンボーン篠崎卓美(タクミ)氏とトランペット田中敏雄(トシオ)氏。二人のがっしりとした体形の話や担当している楽器の紹介などをして盛り上がった。第1部は、スミスの≪華麗なる舞曲≫で締めくくられた。
 休憩時間、席が近くの女子高校生5人組みは「ハーモニーがとてもきれい」、「音の圧力が強く、空気に乗って心に響いて来ていいわ」と感想を言っていた。
 第2部は、ワーグナー楽劇の≪ニュルンベルクのマイスタージンガー≫前奏曲で始まり。
最後は、ロジャースの≪サウンド・オブ・ミュージュック≫。ゲストに逗子市出身の双子ソプラノ歌手、山田華・麗の両氏を迎え、ホールを大きく包むきれいな歌声を堪能した。なぎさブラスゾリステン第1回公演の際、彼女たちは中学生。ホールが満席になったので舞台の上で鑑賞したそうだ。

ボランティアライター 海原 弘之

 

 2016年7月8日。会場は、ほぼ満席。出演は、なぎさブラスゾリステンのメンバー11名と作曲家の和田薫氏。ゲストは、逗子市出身姉妹ソプラノ歌手の山田華氏と麗氏。
 場内は、舞台上のアーティストと聴衆との間の信頼と期待感がもたらす、笑顔の融和と熱い想いで満ち溢れていた。
最初に「たくさんの参加ありがとう。ざっと7万人はいますね!」12年の歳月を「苦労したわりには体重は増えたな。」と言葉と演奏の両役に徹した池上亘氏のトークが、会場を盛り上げる。第1部は、異なるブラスの音色と各演奏者の豊かな個性により、聴衆の感性が、ブラス楽曲のアンサンブルのリズムと調和(ハーモニー)の世界へいざなわれた。‘金管アンサンブルの喜びと楽しみ方’が五感に刻み込まれた。弦楽器中心のクラシックに慣れ親しんだ私に金管楽器の澄み渡ったサウンドは、驚くほどに繊細であり‘目から鱗’のワンダー・ワールドだった。
第2部は、ワーグナーの楽曲に始まり、続いてクラシックに固執しないエンターテインメント性を発揮して映画≪サウンド・オブ・ミュージック≫から皆が知る“ドレミの歌”や“エーデルワイス”、“さようなら ごきげんよう”、“すべての山に登れ”など楽しく明るい山田姉妹の歌付きの楽曲も披露。難曲も軽やかに演奏する力量。爆笑を誘うアンコール。和田薫氏による吹奏楽曲“太平洋”の荘厳な響きで終演となった。彼等の公演が続く限り参加したいと思った。

ボランティアライター 長坂 祐司

 

 暑い。この日は15分前に会場入りした。すでに会場は学生から中年の男女まで幅広い客層でなごやかな雰囲気で開演を待っていた。
 開演のベルとともに12名が舞台に登場。半円を描くように、全員ハワイアンシャツに白いズボンを身につけたメンバーが位置につく。私はこのコンサートは初めてで、クラシックも殆んど聞くことがないが、レポートの機会を頂いた今回はある意味楽しみでもあった。最初の演奏曲は2005年‘なぎさブラスゾリステン’結成初コンサートのために、和田薫氏が作曲された‘なぎさブラス・オリジナル’の≪海によせる3つの断章-金管アンサンブルと打楽器、ピアノのための-≫である。素晴らしい迫力とすぐに引き込まれる音響とでもいうのか、客席が満員の意味がわかるような気がした。この曲は日本有数のヨットハーバーである葉山マリーナから出航するヨットの賑わいを表現しているとのこと。なるほど、逗子の会場ならではの演奏曲である。
 引き続きショスタコーヴィチの≪祝典序曲≫。次に≪~サトシの部屋~篠崎タクミの生い立ち・田中トシオの人柄≫でメンバーを紹介。観客との距離を近づけた。
20分の休憩のあと、今度は全員上下黒の衣装を身に着けての登場。2曲演奏してから今回のゲストで逗子市出身のソプラノ歌手、山田華・麗姉妹となぎさブラスゾリステンとの初共演。≪サウンド・オブ・ミュージック≫など数曲聞かせてくれた。楽しめた。
 アンコールも大サービスの演出。終始池上亘氏の進行でいろいろ楽しませてくれ、十分満足できた。
実はこの2日後の日曜日、‘クラシック音楽館N響コンサート第1836定期公演’を見た。「あれっ」と思ってみていると打楽器の竹島悟史氏と司会進行の池上亘氏が出演されているのがわかった。予習?していた事もあり、お二人に親しみを感じた。もっと早く番組に気付いていれば良かったと思った。

ボランティアライター 大塚 登